The sound

音とのつながり

音楽よりも、もっと単純で、素朴で、雑多なもの。
普段、わたしたちはそういった数え切れないほどの音に囲まれています。

 

昔から変わらない音。

新しく生まれる音。

永遠に消えてしまう音。

 

時代や場所、思潮などによってそのかたちはまちまちですが、人類が誕生するはるか昔より、歴史は常に音とともに歩んできました。

この途方もなく長い年月で積み重ねられたものは、音の記憶として、私たちの身体に奥深く刻まれています。

この記憶が、ふとした音の揺らぎに刺激されて、様々な感情や、ときに個人を超えた共感などを、人々の心に呼び起こしています。

 

一方、時代とともに増え続ける音が日常を圧迫したことで、この記憶を周りと広く共有することが徐々に難しくなってきました。

街中であふれ続ける音によって日常の感覚が締め付けられたり、思いがけない音が社会的な問題になるなど、わたしたちと音との関係は以前よりも敏感でコンパクトなものに変わる一方、新しいテクノロジーを駆使することで、人間が音をある程度能動的に選択、コントロールできる時代になりました。

 

本来、音とは奔放なもの。

 

わたしたちから、ほんの少し歩み寄ることで、それまでと違う響きになって聞こえてきます。

無数に飛び交う音の小片をつかまえたとき、昨日までのぼんやりとした景色が、新しい広がりをもってあなたを出迎えてくれるはずです。

Musical Education

音楽と向き合う

楽器を演奏するということは、指や手、足、口など、体の一部を動かすという単純な運動ではありません。

発展の著しい近代のスポーツ科学のように、自分の身体のあらゆる部分と真剣に会話すること、そして自らの感覚を音と一緒に押し広げることが大事です。

 

それは、響きを身体で感じる、ということ。

 

しかしながら、昨今の都市部における複雑な住環境から、自室での楽器の演奏が制約されるだけでなく、折角の良質なスピーカーの性能を十分に活かせなかったり、イヤホンを通して電子楽器を練習するなど、音の本質でもある「広がる響き」を身体で感じながら音楽に触れることが難しくなってきています。

 

スコラ/ダイゼンは杉並区方南町の小さな個人音楽教室ですが、住宅街の中でも周囲に配慮せず、大音量の楽器でも心ゆくまで音と向き合えるよう、防音設備の整った音楽室をご用意いたしました。

ドラムやマリンバ、ヴィブラフォンといった大型楽器も備えており、触れる機会の少ない打楽器なども学ぶことができます。

また、子供たちが日常的に音楽に触れられるよう、空き時間を利用したお得な音楽室レンタルもご用意しております。 

 

 

おいしい食事をしたとき、その思い出に残るのは料理の味だけではありません。

そこで話したこと、見たもの、触れたものなど、様々な感覚が同時に記憶として思い浮かびます。

私たちの日々の体験が一つの感覚だけで成立していないように、様々な感覚の広がりを意識することで、それまで何気なく過ごしていた毎日の、一分一秒のかけがえのない大切さに気付くはずです。

 

音楽教室スコラに、それまでの音と身体の繋がりを見つめ直すきっかけがあります。